「2025年7月5日」という日付が、いまネット上でひそかに注目されています。
ある人は「災害が起きる日だ」と言い、ある人は「ただの噂」と一蹴します。
本記事では、もしもの備えとして「助かる場所とはどこなのか」を具体的に解説し、万が一のときにも冷静に対応できるよう情報を整理します。大切なのは、不安に振り回されるのではなく、「備えること」です。
なぜ「2025年7月5日」が話題に？
この日付が注目されるようになったきっかけは、漫画家・たつき諒さんの予知夢に関する著書にあります。
出典は『私が見た未来 完全版』
たつき諒さんは、1999年に『私が見た未来』という漫画を出版。
この作品はご自身の「予知夢」をテーマに描かれたもので、後に“東日本大震災を予知していた”と話題になりました。
2021年に出版された『私が見た未来 完全版』では、さらに詳細な夢の記録が追加されており、その中で特に印象的なのが、次の内容です。
「2025年7月に大災害が起きる夢を見た。」
これは地震のようでもあり、津波や噴火のようでもある──といった表現で描かれており、夢の中で「この日は絶対に忘れてはいけない」と強く印象づけられたと記されています。
ただ、最新の報道ではたつき諒さんご自身は日付の特定を否定しております。
都市伝説やスピリチュアル界隈でも高まる関心
こうした背景から、SNSやYouTubeを通じて「2025年7月5日＝何かが起きる日」という噂が急速に広がりました。そして、たつきさんの予知夢以外にも
「南海トラフ地震はいつ発生してもおかしくない状況」
「自然災害が連続して起きる予兆がある」
「スピリチュアルな意味でエネルギーの転換点」
など、近年の南海トラフ地震への警戒、自然災害の頻発や、スピリチュアルな事柄への関心の広がりもあいまって、何か起きるのではないかと、多方面で騒がれるようになりました。
信じる人もいれば、単なる都市伝説と見る人もいます。
ただ、災害はいつ起きても不思議ではないのは事実。
だからこそ、「助かる場所」を事前に確認し、「いざというときの備え」をしておくことが何よりも大切なのです。
7月5日予言の災害は南海トラフ巨大地震？「助かる場所」とは？
たつき諒さんの予言では震源とされるのは「日本の南とフィリピンの間の海域」と言われているので、エリア的には一致しませんが、今一番日本で危険性が高いとされている、南海トラフ地震を想定して考えてみたいと思います。
南海トラフ地震とは、太平洋沿岸にある“南海トラフ”というプレート境界で発生する超巨大地震のことです。
南海トラフ地震はおおむね100～150年の間隔で繰り返されており、前回（昭和東南海地震・南海地震）は1944年・1946年。今後30年以内に約70〜80％の確率で発生するとされています（政府地震調査研究推進本部 2024年時点の見解）。
想定震源域（南海トラフの地震が発生するエリア）
地図上で見ると、以下の範囲が震源域になります。
- 静岡県沖～九州東方沖までの太平洋沿岸（長さ約700〜800km）
強い揺れ・津波が想定される「被害エリア」
以下の都道府県では、最大震度6強〜7／最大30メートル級の津波が想定されており、特に危険とされます。
震度・津波ともに非常に危険とされる沿岸地域
- 静岡県
- 愛知県（特に知多・渥美半島）
- 三重県（南部沿岸）
- 和歌山県（南部沿岸）
- 高知県（全域）
- 徳島県（南部）
- 宮崎県（南部）
- 大分県（東部）
「助かる場所」＝比較的安全とされるエリア
もちろん、絶対安全とは言い切れませんが、以下のようなエリアは南海トラフ地震の被害が相対的に少ないとされています。
地震被害が比較的軽いとされる内陸・山間部
- 長野県全域（内陸・津波の影響なし）
- 岐阜県中濃・飛騨地方
- 山梨県
- 群馬県南部・北部
- 栃木県・福島県内陸部
- 関西内陸部：奈良県中部や京都府北部・亀岡周辺
首都圏で津波リスクが低い地域
- 東京都23区の西側（杉並・中野・練馬など）
- 埼玉県・千葉県北西部（内陸部）
- 茨城県内陸部
九州の比較的安全とされる地域
- 熊本県（阿蘇周辺を除く内陸部）
- 福岡県・佐賀県の内陸部
- 鹿児島県の西部（霧島など山間部）
7月5日の予言、南海トラフ以外場合の「助かる場所」とは？
災害は、地震や津波に限ったものではありません。南海トラフ以外の災害も想定して考えておくことも大切です。
実際にさまざまな自然災害が発生したとき、どこにいれば生存率が高まるのでしょうか。ここでは災害別に見ていきます。
◎ 地震の場合
- 頑丈な建物の中（木造より鉄筋）
- 建物の中央付近（倒壊の影響を受けにくい）
- 落下物の少ない場所（窓や棚から離れる）
◎ 津波の場合
- 海岸から遠く、標高の高い場所（目安：30m以上）
- 自治体指定の津波避難ビルや高台
◎ 水害・豪雨の場合
- 浸水想定区域外の場所
- 2階以上に避難（特に鉄筋の公民館・学校など）
◎ 共通して重要なこと
- 「安全な場所」とは、その災害の特性によって変わるということ。
- 日ごろから、地元の避難所や災害別の安全場所を知っておくことが、最大の備えになります。
自分の「助かる場所」を確認する方法
どこが安全なのか？それを知るには、以下の方法がおすすめです。
◉ ハザードマップをチェックする
- 国土地理院の「重ねるハザードマップ」
▶ https://disaportal.gsi.go.jp/ - 自治体の防災ページ
自宅や勤務先周辺の危険度を色で確認できます。
◉ 避難場所・避難経路の確認
- 市区町村が発表している指定避難所
- 近所の高台・広場・公共施設の位置をチェック
- スマホの防災アプリやGoogleマップの「避難所」機能も活用
◉ 家族と避難計画を立てる
- 集合場所
- 連絡手段（電話NG時はLINE/災害伝言板など）
注意点：「安全エリア」でも備えは必須
「助かる場所」とされる地域でも、以下のような二次被害リスクがあるため油断は禁物です。
- 交通インフラの麻痺（物資が届かない）
- 電気・水道などライフラインの寸断
- 避難者の一時受け入れで混乱
- 活断層による内陸地震（例：熊本地震のようなケース）
「その日」をどう過ごす？災害への具体的備え
7月5日が何も起きない日であっても、「備え」が無駄になることはありません。
最低限用意しておくべきもの
- 飲料水（1人1日3L×3日分）
- 食料（レトルト・缶詰など）
- モバイルバッテリー
- 懐中電灯・携帯ラジオ
- 常備薬・簡易トイレ
心の備えも大切
正しい知識と冷静な判断が、命を守ります
不安をあおる情報ではなく、信頼できる情報源をチェックし、日ごろから災害発生の際はどう行動するか、家族で話し合っておくことも重要ですね！
まとめ：地図で見る「助かる場所」の考え方
「絶対に安全な場所」はありませんが、地図で自分の住む地域を知ることが、命を守る第一歩です。
不安を抱えるより、「知る」「備える」ことに目を向けて、一緒に冷静に向き合っていきましょう。
| リスク要因 | 危険エリア | 比較的助かる場所 |
|---|---|---|
| 津波 | 太平洋沿岸（特に南海沿岸） | 内陸部・標高の高い地域 |
| 強震動（震度6強〜7） | 南海トラフ沿いの沿岸都市 | 内陸部（長野、山梨、岐阜など） |
| 液状化・地盤沈下 | 埋立地・沿岸の低地 | 台地・高台 |
●関連リンク・参考資料
- 内閣府「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」
https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/ - 地震調査研究推進本部「地震発生確率（最新）」
https://www.jishin.go.jp/ - 国土地理院「重ねるハザードマップ」
https://disaportal.gsi.go.jp/
